どこにでもあるような少し前のデザインの一戸建て。設備もそれほど古くはなかったのですが、今回思い切って全面的にリノベーションを。 戸建て特有の窓の多い明るい家が、便利素材を有効的に使用することで、素足に気持ちいい空間に生まれ変わりました。
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一見畳に見えるこの床材、実は肌触りの良い織物調の塩ビシート。スウェーデン生まれのこのシート、見た目のデザイン性だけでなく、普通のタイルやカーペットに比べ、汚れにくく長持ち、水拭きだけできれいが持続するというすぐれもの。
シート周辺はキッチン床と同素材の硬質タイルをカットしたもので囲い、独特のアクセント仕上げに。
一番奥にある配置は変更せず、リビングと分断していた壁にはカウンターを設けることで、風通し良く、光も届くキッチンに。カウンター上の間接照明が主張し過ぎず、小気味良いアクセントに。マンションではあまり使用されない2550サイズのキッチンは、収納も多く作業台も広く取れ、全体のイメージを考えて選定した浅型レンジフードも、白一色のスタイリッシュな空間を引き立てています。
3部屋ある2階は、異なる床材を使用し、それぞれのライフスタイルに合う仕様に。建具のカラーは、従来よりも濃いブラウンで統一。床は反対にホワイトの色調で仕上げることで、モノクロに近いツートンカラーのシックな洋室に。
メイン寝室には、屋根裏へと続く秘密の収納式階段が。屋根裏部屋のクロス・床も一新し、収納として十分活躍するこのスペースのおかげで、部屋に余計な家具は必要ありません。
階段表面は、すべてボロン・シートで覆い、ステップ縁は、スリップ防止の効果もあるステップ止めを施しました。一段一段細かい手作業の集大成。階段の概念を覆す仕上がりになっています。
つい見過ごしてしまいがちな玄関から門戸に続くポーチのタイルにもこだわりを。表面にデザインを施したタイルはすべりにくい面状と防汚・清掃性を併せ持ちます。
洗面ルームとトイレのクロスと床材は、同素材を使用。床は一見麻素材のように見える、さわやかなデザインを選定。主張しすぎない模様のクロスも美しく調和しています。
TOTO社の和風ユニットバスJBV1216を採用したバスルームは、壁の一面のアクセントパネルが雰囲気を引き締めています。